革命は成るのか

現代ではならないと思うよ。特に技術発達の進んだ国では。

革命ってのは、自分の生活が危うくなったり、危うくなる予想がたって初めて行われるものでしょう。しかし、現代ではちょっと政治が下手であっても、技術がすごいためにそこまで生活が苦しくならない。教育水準も高いし、上がどうであろうと下の方で、ある程度食べていく術を持っているのだ。

正しいこと、知識を知ることで革命が起こるのは、上層階級、支配階級での頭争いの場合であって、下層、被支配者層の生活はあまり変化がない。被支配者層の変化が起こるのは下層の人達が立ち上がって革命を行うときであるが、そこに知識や志があるわけではない。

一部の人間は知識、思想、志で革命を行うが、この革命は国のありかたを変える革命ではなく、誰に国の利益が流れ込むかを変える革命でしかない。構造は同じのまま。
全体が変化する革命のためには、大多数である下層民の生活が成り立たなくなるか、それとも大多数が知識を身に付け協力することが必要だが、前者は技術進歩のため、後者は現実的に成り立たない。

結局、大多数の無知につけ込んで少数が甘い汁を吸う構造は、変化のしようがないのである。
ただし、大多数の人口の、ある程度の生活水準が保証されているのだから、それでも構わないと思う人間がほとんどであるし、搾取の構造はよくないはよくないけれど、これほど多くの人間の生活レベルをある程度の水準に保っているという利点に比べれば、取るに足らないことかもしれない。
何だかんだ言っても、幸せなのである。なので人は動かない。この構図は、変わりようがない。


自分の周りをよりよくしようという、小さな構造の変化は可能だろうけれど、日本の搾取し、搾取されの大きな構造の変化、根本的構造の変化は、こうした理由で成り立たないと思う。

日本と日本に類似の状況においてだけだけど、この話は限りなく真実に近いのではないか。