思いやり、奨学金、助け合ってこその家族。

足りないなら埋めればよいだけだった。あの人がそこらへん足りないのは知ってた。文句ばかりで、私は本当に家族だったろうか。

母親は、攻められると思ってだろうか口調が強めだった。イラついてるようだった。忙しい人だから。急いでいるのか、と聞いた。そうでもないけど、て言った後、あははと笑った。

落ち着けというように、責めてはないと示すように、ゆっくりと話した。優しいなと思う。優しい振る舞いだ。たつきさんとか、ヘイデンさんとか、そこらへんが影響して出来た振る舞いだ。

俺持ちせちゃんに看取ってもらいたかった。
あの子が何でも受け入れるからって、なんでも背負わせていいのかよ。そーゆーの守りたくて、おめー兵隊になったんだろ?
だって、困ったようにすべて受け入れてくれるから。



父親が出来ないことは知ってた。すべきことは、文句をいい不幸を嘆くのではなく、一員として補うべく動くことだ。
資料がないと、奨学金打ち切りもあるかもしれなくてやばいんだよねと言うと、あーそーか、すまんなと言ってた。申し訳なさを感じたりするのか。
あまり好感の持てるタイプではないが、それでも自分らのために毎日働いている。たまたまそーいったタイプだったちめに、働いた時間も無視されるのはあまりに不遇だ。態度でなく行動で見よう。金を稼ぎ与えてくれたのは誰だ。世話をしたのは誰だ。親がいなければ自分はいない、か。


文句言うのではなく、足りないものは自分が補うのが家族だろう。文句言うだけなら客だ。