泣くとき

綺麗ものを見たとき。
シーラという子という小説の中で、シーラは先生であるトリイに心を開くが、トリイとの別れを知ってショックを受ける。以前のような破壊的な行動はなくなったが、いつも通りの生活の中でふと泣いてしまうのだ。その涙に、愛情の深さが伺えて、綺麗な話だなと思う。怒り方を身につけた彼女の不機嫌は、何だか可愛くすらあるのだ。

神戸在住、桂の回想。感覚の細かさ。幸せの再確認。

からん、恵先輩の強さを見て。金春先輩の、模索と成長。


キーチを勧めたいのだが、あれが面白いのって、自分が改革者であるとか、有能者であるとか、善悪について悩んだ経験がないと面白くないかもな。となると、あんまり人気にはならないよな。その筋の人には、限りなくありがたい本でいい本なのに。答えだけ見ても、感動はないよな。疑問の末の回答が出てたから面白かっただけで。

シーラという子を読んだことを思い出して、強く生きるとか人のためとかは、そういう読書経験を通して身につけたのかも。トリイさんの、思考回路は非常に優れていると思う。問題に取り組む姿勢というか。中学生の頃だったから、あの頃にプロの思考法に触れたのはいい経験だった。